16日の香港市場は欧米株安の流れ引き継ぎ売り先行で始まるか。15日の欧州市場はドイツ株が反落し、ロンドン株も4日続落した。米株市場ではダウ平均が反落。大型ハイテク株への利益確定売りに加え、前日に上昇した金融株が下げに転じ、原油安を受けて石油関連株が売られたことなどが重しとなった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合が続落したことも、香港市場でのIT・ネット関連株への売りを誘いそうだ。このほか、足元で中国当局による金融監督の強化が改めて意識されていることも引き続き足かせ要因になる可能性がある。
一方、下値では底堅く推移すると予想する。ハンセン指数は前日にほぼ全面安の展開となり、約3週間ぶりの安値を付けた後で、優良株などに値ごろ感に着目した買いが入りやすい環境だ。このほかMSCIによるA株のMSCI新興国指数への採用判断を来週に控えた組み入れ期待感なども、投資家心理を支えよう。
なお15日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)や本土金融大手の中国平安保険(
02318)、中国銀行(
03988)などが香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)が下回って終えている。