15日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比1.20%安の25565.34ポイントだった。H株指数は1.60%安の10346.15ポイント。メインボードの売買代金は概算で743億1100万HKドル。
ハンセン指数は幅広いセクターで売りが先行。次第に下げ幅を広げ、結局この日の最安値で終えた。中国人民銀行(中央銀行)が前日発表した5月のマネーサプライM2伸び率が1997年以来の低水準に落ち込んだことで、中国当局による金融監督の強化があらためて意識されたもよう。「国家隊」と呼ばれる中国政府系金融機関がA株の持ち高を減らすとの懸念もくすぶり、本土系銀行・保険株が下落。14日のNY市場でIT・ネット株が総じて下落し、原油先物相場が4営業日ぶりに反落したことも、関連銘柄の売り材料となった。ほぼ全面安の展開となり、ハンセン指数の終値は5月24日以来ほぼ3週間ぶりの安値を付けた。
個別では、生保大手の中国人寿保険(
02628)と中国平安保険(
02318)がそろって大幅に続落し、大型銀行株の中国工商銀行(
01398)中国建設銀行(
00939)、HSBC(
00005)が売られて相場の重荷だった。前日高かった中国IT大手のテンセント(
00700)は反落。米利上げに追随して香港政策金利が0.25%引き上げられたことから、香港不動産株の新世界発展(
00017)が安い。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)と台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)は大幅に続落した。ハンセン指数構成銘柄で上昇は恒安国際集団(
01044)と中電控股(
00002)の2銘柄だけだった。
H株では、前日買われた大連港(
02880)、中国アルミ(
02600)、国電科技環保(
01296)が大幅に反落。発電設備メーカーのハルビン電気(
01133)も大きく下げた。半面、自動車メーカーの長城汽車(
02333)と東風汽車集団(
00489)が逆行高を演じた。