15日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら反発。終値は前日比0.06%高の3132.49ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4130億9500万元。
上海総合指数は軟調に推移した。安く寄り付いた後、前日終値を挟んで一進一退の展開が続いた。中国人民銀行(中央銀行)が前日に発表した5月のマネーサプライM2伸び率が10%を割り込み、1997年以来の低水準に落ち込んだことを受け、金融監督の強化への警戒感が改めて意識された。一方、前日に1週間ぶり安値を付けた後とあって、下値を切り下げる動きも限られ、指数はおおむね3125−3135ポイントの狭いレンジでもみ合った。
A株市場では、MSCIによるA株のMSCI新興国指数への採用判断を来週に控え、中国銀河証券(
601881)、東方証券(
600958)など証券株が堅調。遼寧省当局が2017年第1弾として総投資額400億元超の官民パートナーシップ(PPP)試行プロジェクトを発表したことを好感し、中国鉄建(
601186)、中国中鉄(
601390)などインフラ建設株もしっかり。傘下企業が上海市の国有企業改革・従業員持ち株試行のモデル企業第1陣に選ばれた上海電気集団(
601727)が後場から急伸した。半面、前日に続き中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)、中国平安保険(
601318)など銀行、保険株の下げが目立った。原油相場の急落を嫌気し、石油メジャーのシノペック(
600028)が売られた。貴州茅台酒(
600519)など酒造株や、上海汽車集団(
600104)、長城汽車(
601633)など自動車株の一角も安い。
深セン成分指数は0.69%高の10221.69ポイントと反発。上海B株指数は0.54%高の323.06ポイント、深センB株指数は0.22%高の1117.45ポイントとともに反発した。