15日前場の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比1.06%安の25601.68ポイントだった。H株指数は1.45%安の10362.12ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で403億9800万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付き、次第に下げ幅を拡大。下値抵抗とされていた20日移動平均(前引け時点で25693.27ポイント)を割り込んで前場の取引を終えた。中国人民銀行(中央銀行)が前日発表した5月のマネーサプライM2伸び率が1997年以来の低水準に落ち込んだことで、中国当局による金融監督の強化があらためて意識されたもよう。「国家隊」と呼ばれる中国政府系金融機関がA株の持ち高を減らすとの懸念もくすぶり、本土系金融株が下落。14日のNY市場でIT・ネット株が総じて下落し、原油先物相場が4営業日ぶりに反落したことも、関連銘柄の売り材料となった。
個別では、大型金融株の中国工商銀行(
01398)や中国平安保険(
02318)、HSBC(
00005)が売られて相場の重荷だった。前日高かった中国IT大手のテンセント(
00700)は反落。米利上げに追随して香港政策金利が0.25%引き上げられたことから、香港不動産株の新鴻基地産(
00016)、新世界発展(
00017)が安い。自動車株の吉利汽車(
00175)とカジノ株の銀河娯楽(
00027)は大幅に続落した。一方、消費財株の恒安国際集団(
01044)、公益株の中電控股(
00002)が逆行高。