2017-06-15 |
香港/マーケット/証券 |
|
【相場見通し】売り先行か、資金流入の縮小とナスダック反落を警戒
15日の香港市場は売りが先行か。米国や中国本土からの資金流入の縮小が警戒されそうだ。米連邦準備理事会(FRB)は14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利を0.25%引き上げた。市場が注目する今後の利上げペースについては3月に示した政策シナリオを維持し、債券市場で米長期金利の低下が一服。香港など新興国市場への資金流入が細るとの見方につながりかねない。FRBが年内にバランスシートの縮小に着手する方針を示したことも投資家心理を冷やすだろう。一方、中国本土市場では上海総合指数が節目の3100ポイント付近で伸び悩み、相互取引制度を通じた香港株売買が低水準にとどまっている。
14日のNY株式相場はダウ平均が続伸して史上最高値を更新した半面、ハイテク株の構成比率が高いナスダック総合株価指数が反落。アップルやアマゾン、アルファベット(グーグル)、フェイスブックが軒並み下げた。香港市場でもIT・ネット関連株に売りが出そうだ。原油安も関連銘柄の売り材料となろう。14日のNY市場で原油先物相場が4営業日ぶりに反落し、一時は5月5日以来ほぼ1カ月ぶりの安値を付けた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)や大型金融株のHSBC(
00005)と中国工商銀行(
01398)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)などが香港終値を下回って引けた。