14日の香港株式市場でハンセン指数は小幅続伸。終値は前日比0.09%高の25875.90ポイントだった。H株指数は0.10%安の10514.91ポイント。メインボードの売買代金は概算で764億1100万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたが、ほどなくマイナス圏に沈んだ。今夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に年内の利上げや資産圧縮のペースを見極めたい思惑が根強い上、軟調の本土相場も嫌気され、リスクオフの動きが優勢だった。ただ、売り一巡後は25700ポイント付近で下げ渋り、下値の堅さを確認すると次第に下げ幅を縮小。後場半ば以降はおおむね前日終値付近でもみ合ったが、結局、小高い水準できょうの取引を終えた。国際通貨基金(IMF)がニュースリリースで、中国を訪問した代表団の意見を踏まえ17年の中国経済成長率予測を4月時点の6.6%から6.7%に引き上げる可能性を示したことも投資家心理の改善につながったもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)が後場から上げ幅を広げ、1銘柄だけで指数を47ポイント超押し上げた。石油メジャーのシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)や、親会社の招商局集団有限公司が遼寧省政府と港湾事業の統合再編で大枠合意した招商局港口(
00144)も買われた。半面、本土保険大手の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)が軟調。A株上場企業20社以上に投資している民営保険大手、安邦保険集団公司の会長が公安当局に連行されたとの報道を受け、金融監督・管理強化への懸念が再燃したもよう。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)や、華潤置地(
01109)、恒隆地産(
00101)など香港・本土不動産株の一角も安い。
H株では、招商局集団と遼寧省政府が大枠合意した港湾事業の統合再編に組み込まれる可能性があると発表した大連港(
02880)が16%を超す大幅高。石炭価格の上昇を手掛かりに中国中煤能源(
01898)が買われた。自動車大手のBYD(
01211)は大幅続伸。半面、新華人寿保険(
01336)、中国太平洋保険(
02601)など保険株の下げが目立ったほか、12日に20%超の大幅高を記録した長城汽車(
02333)は利食い売りが続いた。