14日前場の香港株式市場でハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.26%安の25786.00ポイントだった。H株指数は0.28%安の10496.66ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で422億6200万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたが、ほどなくマイナス圏に沈んだ。今夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に年内の利上げや資産圧縮のペースを見極めたい思惑が根強い上、本土市場が総じて軟調に推移したことが投資家心理を冷やした。ただ、25700ポイントに接近する水準で下げ渋ると、前引けにかけて下げ幅をやや縮小した。日本時間の午前11時に発表された5月の小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資など主要経済指標は予想から大きく乖離するなく、相場への影響は限られた。
個別では、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)など本土保険株が安い。A株上場企業への株式投資や、海外での資産買収などを積極的に展開してきた民営保険大手、安邦保険集団公司の会長が公安当局に連行されたとの報道を受け、金融監督・管理強化への懸念が再燃したもよう。華潤置地(
01109)、新世界発展(
00017)など香港・本土不動産株の一角や台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も軟調。半面、自動車メーカーのBYD(
01211)が大幅続伸。中国当局が自動車産業を巡り、企業の再編・合併と集約度の向上を奨励する一方、新エネルギー車と重要部品の生産分野については民間資本や技術力の高い企業の参入を支援する方針を示したことが引き続き材料視されている。香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)やIT大手のテンセント(
00700)も買われた。