週明け12日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前営業日比1.24%安の25708.04ポイントだった。H株指数は1.00%安の10485.85ポイント。メインボードの売買代金は概算で876億2600万HKドル。
ハンセン指数は心理的節目の26000ポイントを下回る水準で寄り付いた。9日のNY市場でハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数が3日ぶりに急反落。香港市場でもこれまで上昇が続いていたハイテク関連銘柄が売られ、指数を押し下げた。上海総合指数の反落も投資家心理を冷やし、売りが金融など幅広いセクターに波及した。ハンセン指数は下値抵抗とされていた10日移動平均(大引け時点で25873.12ポイント)を割り込み、ほぼ全面安となった。13−14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に年内の利上げや資産圧縮のペースを見極めたいとして、買いを見送る気分も強かった。もっとも、20日移動平均(同25626.84ポイント)に接近する水準では下げ渋った。
個別では、中国IT大手のテンセント(
00700)が大きく売られ、相場の重荷だった。前週末に高かった米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は大幅に反落。金融株の中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)、香港証券取引所(
00388)も下げた。一方、カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)が逆行高を演じた。
H株では、海通証券(
06837)や華泰証券(
06886)など証券株の下落が目立つ。電気自動車のBYD(
01211)、不良資産処理会社の中国信達資産管理(
01359)が安い。半面、万科企業(
02202)が買われた。深セン市政府系の深セン市地鉄集団有限公司が中国恒大集団(
03333)から万科企業A株を譲り受け、筆頭株主になることが好感された。クレディ・スイスが投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げた長城汽車(
02333)が21.37%高と急騰。