9日前場の香港株式市場でハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.25%安の25999.20ポイントだった。H株指数は0.65%安の10581.15ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で593億8300万HKドルと、商いが膨らんだ。
ハンセン指数はおおむね軟調に推移した。小高く寄り付いた後、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。序盤に心理的節目の26000ポイントを割り込む水準で下げ渋ると、その後はプラス圏に浮上する場面もあったものの、買いの勢いが弱かった。上値の重さを嫌気し、前引け前に指数が再び下げ幅を広げ、節目をわずかに下回って前場の取引を終えた。英総選挙で保守党が過半数割れの可能性が伝わり、英国政治情勢に対する不安が重しとなったほか、前日に指数が終値ベースで1年11カ月ぶりに26000ポイントを回復した後の一服感もあり、利益確定売りが出やすい状況だった。
個別では、英国で事業を展開する長江インフラ(
01038)や、長江和記実業(
00001)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、港湾事業者の招商局港口(
00144)が売られた。中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など本土系銀行株や、華潤電力控股(
00836)など電力株、華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)など本土不動産株も下げが目立った。半面、前日のNY市場で中国のネット通販最大手アリババ・グループ(BABA)が13%を超す大幅高となった流れを引き継ぎ、IT大手のテンセント(
00700)が買われ、1銘柄だけで指数を100ポイント以上押し上げた。空売り投資会社の不正疑惑指摘を否定し、7日から取引を再開した瑞声科技(
02018)が3日続伸となり、一時は100HKドルの大台を回復した。本土保険株の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)も堅調だった。