週明け29日の香港株式市場でハンセン指数は7営業日続伸。終値は前営業日比0.24%高の25701.63ポイントだった。H株指数は0.37%高の10619.34ポイント。メインボードの売買代金は概算で608億400万HKドル。
ハンセン指数は小動きで始まり、おおむねプラス圏で推移した。地合いが改善するなかで26000ポイントを目指して上昇するとの見方が広がり、買いが優勢だった。株価指数を提供するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が6月20日(日本時間21日)に中国本土A株の新興国株指数への採用可否を決定するほか、香港返還20年を7月1日に迎えるとあって、中国政府が本土と香港の株式相場の安定を図るとの期待が強かった。足元で欧米株式相場が堅調に推移していることも投資家心理を支えた。ただ、相場は約1年11カ月ぶり高値水準にあるだけに、序盤は利益確定売りに押されてマイナス圏に沈む場面があった。端午節の休場をあすに控え、持ち高整理の売りも出たもよう。セクター別では、金融や不動産が上げた半面、ITと石油が下げた。
個別では、大型金融株の中国建設銀行(
00939)、HSBC(
00005)、中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)が買われて相場を支えた。発電大手の華潤電力控股(
00836)、香港公益株の香港鉄路(
00066)が高い。不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)と恒隆地産(
00101)、不動産投資信託のLink REIT(
00823)も上昇した。半面、中国IT大手のテンセント(
00700)が反落して相場の重荷だった。中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)とシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)がそろって下落。中国衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)もさえない。
H株では、スーパーマーケット中国最大手の聯華超市(
00980)が24.44%高と急騰。大株主が株式18%をアリババ・グループ(BABA)の中国子会社に譲渡することが明らかとなり、買いが膨らんだ。空運の中国南方航空(
01055)と中国東方航空(
00670)、不動産開発の首創置業(
02868)と広州富力地産(
02777)も高い。一方、エネルギー関連銘柄のイータイ・コール(
03948)、山東墨龍石油機械(
00568)、中海油田服務(
02883)が下げた。