23日前場の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。前場終値は前日比0.28%高の25461.43ポイントだった。H株指数は0.62%高の10438.29ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で420億6500万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、おおむねプラス圏で推移した。英国で22日に起きたコンサート会場の爆発事件を警察当局がテロ事件として捜査しているとの報道を受け、序盤にはマイナス圏に沈む場面もあったが、すぐに切り返した。米株高の流れや本土からの資金流入観測を受けて買いが優勢となり、指数はもみ合いながら上げ幅を広げ、前日に続き2015年7月以来の高値を更新した。ただ、高値警戒感がくすぶる中、25470ポイントを上回る水準では伸び悩んだ。本土市場で一時上昇に転じた上海総合指数が下げて前場の取引を終えたこともあり、ハンセン指数は前引けにかけて上げ幅をやや縮小した。
個別では、IT大手のテンセント(
00700)が連日の上場来最高値更新で指数を押し上げた。中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)など本土保険株が続伸。中国保険監督管理委員会が通達で、保険資金による「一帯一路」関連など国家戦略に沿った重大プロジェクトへの投資を奨励し、政策面で支援するとの方針を示したことが引き続き材料視された。マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、石炭株の中国神華能源(
01088)も上昇が目立った。半面、信和置業(
00083)、長江実業地産(
01113)など香港デベロッパーが安い。香港金融当局による不動産ローンの引き締め強化を受け、スタンダード・チャータード(
02888)など一部銀行で住宅ローン金利の引き上げに向けた動きが出ているとの報道が嫌気された。前日に高かった香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が反落した。