18日の香港市場は売りが先行か。前日の米株式相場の急落を受け、投資家がリスク回避姿勢を強めると予想する。17日のダウ平均は372米ドル82セント安で終え、今年最大の下げ幅を記録。ハイテク銘柄の比重が大きいナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに大幅反落した。トランプ米大統領が機密情報をロシア側に漏洩した疑惑に加え、コミー前米連邦捜査局(FBI)長官に対し、ロシアとの不透明な関係が疑われたフリン前大統領補佐官に関する捜査を終結するよう求めていたと伝わった。香港市場でもトランプ政権による経済政策への期待が大きく後退し、市場心理が冷え込みそうだ。
17日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)や中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など大型銀行株を中心に総じて香港終値を下回って終えた。米国で株式相場から引き揚げられた資金が安全資産の米国債に向かったことで米長期金利が急低下し、利ざや縮小懸念から金融株が売られたもよう。
一方、テンセント(
00700)が17日大引け後に発表した2017年1−3月期決算は純利益が前年同期比57.6%増の144億7600万元となり、市場予想を上回った。好業績を手掛かりに同銘柄が買い進まれれば、相場全体の一定の下支えとなるだろう。