2017-05-16 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】買い先行か、米株高や本土資金流入観測の高まりで
16日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買い先行か。週明け15日のNY市場でダウ平均が反発し、ハイテク株の比率の高いナスダック総合は最高値を更新。石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国サウジアラビアと非加盟国のロシアが協調減産を延長する方針で一致したことを受け、原油先物相場の上昇でエネルギー関連株が買われたほか、大規模なサイバー攻撃の被害が各国で広がる中、情報セキュリティー関連株も上昇した。香港市場では中国本土からの資金流入観測も投資マインドの改善につながり、指数が26000ポイントを試す展開に期待する強気の声も聞こえる。
とはいえ、ハンセン指数はこれまで6連騰し、約1年10カ月ぶりの高値圏にあるだけに利益確定売りが出やすい。それに加え中国政府が今年の最重要会議とする「一帯一路」(海と陸のシルクロード)国際協力サミットの閉幕を受け、材料出尽くし感が関連銘柄の売りにつながる可能性がある。前日に発表された中国の4月の鉱工業生産と小売売上高、1−4月の固定投資資産がいずれも市場予想を下振れたことも重しとなりそうだ。
15日の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額上位のテンセント(
00700)、HSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、チャイナ・モバイル(
00941)や、石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)などが香港終値を上回った。半面、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)や同社系列の電能実業(
00006)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が下回って引けた。