週明け15日の香港株式市場でハンセン指数は6営業日続伸。終値は前営業日比0.86%高の25371.59ポイントだった。H株指数は1.63%高の10450.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で812億6900万HKドル。
ハンセン指数は金融株がけん引して堅調に推移。香港に上場する中国本土系の銀行と保険会社のH株が中国本土市場のA株に比べ割安な水準にあることから、本土から香港へ資金が流入するとの見方が広がった。本土株式相場が上昇したこともあって幅広いセクターで買いが優勢となり、結局きょうの高値圏で取引を終えた。原油高を受けた石油株への買いも相場を押し上げた。12日のNY市場では、石油輸出国機構(OPEC)が協調減産を延長するとの観測を背景に原油先物相場が3日続伸し、材料視された。午前発表された中国の4月の鉱工業生産と小売売上高、1−4月の固定投資資産はいずれも市場予想に届かなかったものの、相場への影響は限られた。
個別では、中国4大商業銀行の中国銀行(
03988)と香港子会社の中銀香港(
02388)が大幅高。開催中の「一帯一路」サミットを契機として人民元国際化にはずみがつくとの見方から買いが膨らんだもよう。中国石油メジャーのシノペック(
00386)とCNOOC(
00883)、大手発電会社の華潤電力控股(
00836)は続伸した。香港公益株の香港鉄路(
00066)や大手通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)も買われた。半面、瑞声科技(
02018)が大幅に続落した。空売り投資会社が主張した利益粉飾疑惑が引き続き嫌気された。中国衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)も下げた。
H株では、中国銀河証券(
06881)や広発証券(
01776)など証券株の上昇が目立つ。新規株式公開(IPO)の増加が業績拡大につながるとの思惑買いが入った。非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)や、鉄鋼株の重慶鋼鉄(
01053)と馬鞍山鋼鉄(
00323)も高い。セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)は反発した。一方、自動車メーカーの長城汽車(
02333)が続落した。