週明け15日の香港市場は神経質な展開か。先週のハンセン指数は金融株やテンセント(
00700)がけん引役となって5日続伸したが、心理的節目の25000ポイントに乗せたことで、高値警戒感がくすぶる。中国政府が推進する「一帯一路」(海と陸のシルクロード)戦略など政策期待を背景にした買いが続くが、きょう午前に発表される4月の中国主要経済指標の結果を見極めたいとして、投資家が積極的な買いを控えると予想する。米国と中国の長期金利の上昇が一服したことで、銀行株や保険株の売りにつながる可能性がある。
テンセントは17日に2017年1−3月期決算を発表する。先週は同社の好業績を見込んだ証券会社による目標株価の引き上げが相次ぎ、買いを誘った。ただ、11−12日に連日で終値ベースの上場来高値を更新しただけに、いったん利益を確定する動きがありそうだ。
12日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセントのほか、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、生保大手の中国平安保険(
02318)などが香港終値を上回った半面、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)や同社系列の電能実業(
00006)、米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が下回って引けた。なお、きょうはハンセン指数構成銘柄の百麗国際(
01880)が2017年2月本決算を発表する。