12日前場の香港株式市場でハンセン指数は5日続伸。前場終値は前日比0.08%高の25144.57ポイントだった。H株指数は0.15%高の10273.06ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で394億8900万HKドル。
ハンセン指数はほぼ横ばいで寄り付き、おおむね小高い水準でもみ合った。序盤は小幅ながら上げ幅を広げたが、25200ポイント付近で伸び悩んだ。前場半ば以降、相場は小動きに終始した。指数が約1年10カ月ぶりの高値圏にあるだけに上値追いへの警戒感が広がっている。中国の4月金融統計や、来週に予定されている消費、投資など重要経済指標の発表を控え、内容を見極めたいという投資家心理も相場を重くした。一方、本土市場で安く始まった上海総合指数が上昇に転じたことや、中国人民銀行の中期貸出制度(MLF)による資金供給を好感し、下値は限られた。
個別では、テンセント(
00700)が連日で上場来高値を更新したほか、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)など本土保険株がそろって堅調。A株市場で保険セクターが保険料収入や投資収益の拡大期待から全面高となる中、買いが香港に波及したもよう。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、石炭株の中国神華能源(
01088)も高い。半面、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が反落したほか、恒隆地産(
00101)など香港デベロッパーが総じて軟調。空売り業者のリポートを嫌気して前日に大幅安の瑞声科技(
02018)は安寄り後に反発する場面もあったものの、下げて前場の取引を終えた。