11日の香港株式市場でハンセン指数は4日続伸。終値は前日比0.44%高の25125.55ポイントだった。H株指数は0.30%高の10257.63ポイント。メインボードの売買代金は概算で815億7100万HKドル。
ハンセン指数は終日プラス圏でもみ合い。10日NY市場の原油先物相場やナスダック総合株価指数の上昇を手掛かりに、関連銘柄が買われて相場を押し上げた。軟調に推移していた中国本土相場が上げて引けたことも投資家心理を支えたもよう。ただ、ハンセン指数は前日に心理的節目の25000ポイントを回復して1年10カ月ぶり高水準にあるだけに、利益確定売りが出やすい。瑞声科技(
02018)の急落も上値を抑えた。セクター別では石油や電力、証券が買われた半面、通信や建設の一角が売られた。
個別では、中国IT大手のテンセント(
00700)が上昇して相場をけん引。米長期金利の上昇に伴う利ざや改善期待からHSBC(
00005)も買われた。香港系不動産デベロッパーの長江実業地産(
01113)と新世界発展(
00017)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)は堅調。前日下げた自動車メーカーの吉利汽車(
00175)と発電大手の華潤電力控股(
00836)は大きく買い戻された。一方、米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が10%超の下落。同社が見せかけの取引で利益を粉飾していると主張する空売り投資会社ゴッサム・シティー・リサーチのリポートが嫌気された。通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)とチャイナ・ユニコム(
00762)、香港電力持ち株会社の中電控股(
00002)もさえない。
H株では、国有発電大手傘下の大唐国際発電(
00991)、華能国際電力(
00902)、華電国際電力(
01071)が高い。中国政府が発電会社の統合を検討中との報道が引き続き材料視されている。華泰証券(
06886)など証券会社の上昇が目立つ。半面、朝方に第三者割当増資を発表した華能新能源(
00958)が大幅安。鉄道電力システム大手の株洲中車時代電気(
03898)、空運の中国国際航空(
00753)、医薬卸売り大手の国薬控股(
01099)は反落した。