27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。終値は前日比0.36%高の3152.19ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5209億7100万元。
上海総合指数は安く寄り付いた後、前場半ばまでは急速に下げ幅を広げた。習近平国家主席が金融システムの安全確保の重要性を強調し、不法行為の厳罰やデレバレッジ(資産・負債の圧縮)推進などを要請した発言が伝わり、金融当局による管理・監督の一層の強化に対する警戒感が売りを誘った。下げ幅は一時1.3%を超え、1月20日以来、約3カ月ぶりに心理的節目の3100ポイントを割り込む場面もあった。ただ、節目付近の底堅さを確認すると買い戻しが入り、指数が上向きに転じた。後場にプラス圏に浮上し、きょうの高値圏で取引を終了。午前中に発表された17年1−3月の工業企業利益が28.3%増となり、1−2月から3.2ポイント減速したものの、依然として高い伸びを維持したことも、投資家の安心感につながった。
A株では、中国交通建設(
601800)、中国鉄建(
601186)など、このところ軟調な値動きが目立っているインフラ建設株が買い戻され、指数の上昇をけん引した。中国人寿保険(
601628)など保険株の一角が続伸したほか、中国国際航空(
601111)など航空株が高い。前日に下げた瀘州老窖(
000568)など酒造株が反発した。半面、中国船舶重工(
601989)、中国船舶重工集団動力(
600482)など造船株の下げが目立った。華夏幸福基業(
600340)、河鋼(
000709)など「雄安新区」テーマ株が反落した。決算発表を控える不動産大手の万科企業(
02202)も売られた。
深セン成分指数は0.24%高の10229.19ポイントと3日続伸。上海B株指数は0.31%高の336.15ポイントと3日続伸、深センB株指数は0.92%安の1116.85ポイントと続落した。