25日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比1.31%高の24455.94ポイントだった。H株指数は1.63%高の10272.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で769億4600万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、次第に上げ幅を広げた。仏大統領選の第1回投票の結果を受けて欧州連合(EU)解体の懸念が後退し、前日の欧米市場が大幅高となった流れを引き継ぎ買いが優勢。本土市場で上海総合指数が反発したことに加え、朝鮮人民軍創設記念日に当たるきょう、北朝鮮による新たな挑発行為がみられず、地政学的リスクへの警戒感が和らぎ日本や韓国などアジア主要市場がそろって上昇したことも投資家心理の改善につながった。24400ポイントを超える水準では高値警戒感から伸び悩む場面もあったが、大引けにかけて一段高。終値としては3月21日以来、約1カ月ぶりの高値を付けた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)など本土系金融株が軒並み買われ、相場の上昇を主導。欧州金融大手のHSBC(
00005)や、IT大手のテンセント(
00700)も高い。港湾運営の招商局港口(
00144)、香港地場銀行の東亜銀行(
00023)の上昇が目立ったほか、証券会社による目標株価の引き上げを好感して長江インフラ(
01038)が続伸。半面、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)が逆行安。電能実業(
00006)が反落した。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、45銘柄が上昇、1銘柄が変わらず、4銘柄が下落した。
H株では、軍需関連の中船防務(
00317)、「雄安新区」テーマ株の北京金隅(
02009)、天津創業環保(
01065)が高い。中国の自動車産業中長期計画の公布を手掛かりに東風汽車集団(
00489)、長城汽車(
02333)など自動車株の一角が買われた。半面、重慶鋼鉄(
01053)が16%超の大幅安。債権者による同社の再生申し立てが懸念された。不良債権処理の中国華融資産管理(
02799)も9%超の下げ。同社が約10%の株式を保有する不動産会社の豊盛控股(
00607)を巡り、空売りファンドのグラウカスが株価操縦などを指摘するリポートを発表したことが嫌気された。一方、豊盛控股は前日比11.89%安の水準で取引停止となった。