20日の香港株式市場でハンセン指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比0.97%高の24056.98ポイントだった。H株指数は0.73%高の10056.17ポイント。メインボードの売買代金は概算で677億3000万HKドル。
ハンセン指数は中盤まで小高く推移。大引けにかけて上げ幅を急速に広げ、心理的節目の24000ポイントを3日ぶりに回復して引けた。北朝鮮情勢を巡る地政学リスクや欧州政局の不透明感に対する警戒感が後退し、投資家の運用リスク回避姿勢が和らいだもよう。主要通貨に対する米ドルの総合的な動きを示すドルインデックスは反落している。前日は3月15日以来ほぼ1カ月ぶりの安値圏にあっただけに、値ごろ感に注目した買いも相場を支えた。セクター別では自動車や保険、証券、IT、香港系不動産が上げた半面、石油や本土系不動産が下げた。
個別では、中国IT大手のテンセント(
00700)が続伸。1銘柄でハンセン指数を73ポイント超押し上げた。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)も大幅に続伸した。保険株のAIAグループ(
01299)と中国人寿保険(
02628)、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)は反発した。通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)とチャイナ・ユニコム(
00762)も買われた。半面、原油先物相場の続落が嫌気され、CNOOC(
00883)、昆侖能源(
00135)が売られた。中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)もさえない。
H株では、広州市政府系の漢方薬製造大手、広州白雲山医薬(
00874)や通信機器メーカーの中興通訊(
00763)が急伸。きょう株式取引を再開した麗珠医薬集団(
01513)が5.57%高となった。半面、河北省「雄安新区」や首都圏一体開発のテーマ株とされる北京金隅(
02009)が反落した。鉄鋼メーカーの重慶鋼鉄(
01053)とアンガン・スチール(
00347)、金鉱株の招金鉱業(
01818)も売られた。