13日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.21%安の24261.66ポイントだった。H株指数は0.04%安の10204.34ポイント。メインボードの売買代金は概算で671億5400万HKドル。
ハンセン指数は安く始まった。あすは香港や欧米主要国の市場がグッドフライデーで休場とあって、持ち高を調整する売りが優勢となった。シリアや北朝鮮を巡る地政学的リスクと、前日の米株安も投資家心理を冷やした。ただ、下値は限定的。中国税関総署が午前に発表した3月の貿易統計で米ドル建ての輸出と輸入の伸び率がともに市場予想を上回ったほか、中国人民銀行(中央銀行)が3週間ぶりに公開市場操作による資金供給を再開し、好感されたもよう。続落して始まった上海総合指数が上げに転じると、ハンセン指数も後場に高く推移する場面があった。セクター別では、保険や証券が売られた半面、不動産が買われた。
個別ではHSBC(
00005)が売られ、1銘柄でハンセン指数を32ポイント近く押し下げた。米長期金利の低下に伴う利ざや縮小が警戒されたもよう。傘下のハンセン銀行(
00011)も安い。前日高かった吉利汽車(
00175)や招商局港口(
00144)は反落した。半面、香港系不動産株の長江実業地産(
01113)、新世界発展(
00017)、新鴻基地産(
00016)の上昇が目立つ。婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)が続伸。太古A(
00019)とチャイナ・ユニコム(
00762)は大きく反発した。
H株では、北京汽車(
01958)の下げがきつい。在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備を巡る中韓関係の悪化が、現代自動車との合弁事業に痛手との見方が広がった。「雄安新区」関連銘柄の北京金隅(
02009)が3日続落。非鉄大手の江西銅業(
00358)や石炭会社のエン州煤業(
01171)も下げた。半面、ゴールドマン・サックスが買い推奨した広州富力地産(
02777)が7.33%高。建材メーカーの中国中材(
01893)や、北京市政府系不動産会社の首創置業(
02868)も買われた。前日大引け後に2017年1−3月期が大幅増益となる見通しを発表した海信科龍電器(
00921)も高い。