2017-04-03 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】売り先行か、資金流出と中国の金融引き締めを警戒
週明け3日の香港市場は売りが先行か。香港ドル相場の下落に伴う資金流出が懸念されそうだ。香港ドルの対米ドル相場は足元で1米ドル=7.77HKドル付近で推移し、2016年5月31日以来の安値水準にある。中国本土の金融引き締めも警戒されている。中国人民銀行(中央銀行)は前週末まで6営業日連続で公開市場操作(オペ)による資金供給を見送ったほか、常備貸出制度(SLF)の金利を先月16日付で引き上げていたと1日に明らかにした。3月31日のNY市場でダウ平均が反落したことも投資家心理を冷やすだろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手テンセント(
00700)や中国携帯通信最大手チャイナ・モバイル(
00941)、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)などが香港終値を上回った半面、中国銀行(
03988)、ハンセン銀行(
00011)、中国旺旺(
00151)が下回って終えた。
もっとも、中国政府による改革の進展や産業政策に期待する買いが一定の下支えとなろう。中国国営新華社は1日、共産党中央委員会と国務院(内閣に相当)が河北雄安新区の設立を決めたと伝えた。「習近平国家主席を核心とする党中央が行った重大な歴史的選択」であり、深セン経済特区や上海浦東新区に続く全国的意義を持つ新区だと位置付けた。不動産や建設などの関連セクターで材料視される可能性がある。