28日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.63%高の24345.87ポイントだった。H株指数は0.62%高の10425.89ポイント。メインボードの売買代金は概算で694億5400万HKドルに減少。3月10日以来、約2週間ぶりに700億HKドルの大台を割り込んだ。
ハンセン指数は高くスタートすると、終始プラス圏で推移した。前日に下げた反動から買い戻しが優勢。決算発表が終盤を迎える中、個別銘柄の物色が引き続き活発で、相場を支えた。前日に割り込んだ10日移動平均(27日終値時点で24251.42ポイン)を寄り付きであっさりと回復したことも投資家心理の改善につながった。もっとも、トランプ米政権の政策運営を巡る不透明感が強まり、外部環境が悪化する中、高値追いの動きは限定的。上値の重さが意識されると、後場半ば以降は上げ幅をやや縮小する場面もあったが、欧州市場が上昇して始まったことこともあり、終盤に戻して取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が高い。カジノ収入に証券大手が強気見通しを示したことが好感された。パソコン最大手のレノボグループ(
00992)が後場から急伸。欧州金融大手のHSBC(
00005)や、中国銀行(
03988)、中国人寿保険(
02628)など本土金融株もおおむね堅調。半面、前日に逆行高だった港湾の招商局港口(
00144)が反落したほか、香港デベロッパーの長江実業地産(
01113)が安い。中国当局の不動産市場引き締め強化を嫌気し、前日に大幅安となった本土不動産大手の中国海外発展(
00688)は続落した。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、38銘柄が上昇、5銘柄が変わらず、7銘柄が下落した。
H株では、前日に下げた不動産大手の万科企業(
02202)が反発。証券会社による目標株価の引き上げを手掛かりに自動車メーカーの長城汽車(
02333)が上昇した。半面、資産再編案の修正を終えてきょうからA株の取引を再開した発電設備メーカーの東方電気(
01072)が6%を超す下げ。アメリカン航空からの出資受け入れを発表した航空株の中国南方航空(
01055)も売られた。H株指数を構成する40銘柄のうち、26銘柄が上昇、6銘柄が変わらず、8銘柄が下落した。