2017-03-28 |
香港/マーケット/証券 |
|
【相場見通し】売り優勢の展開か、米政権実行力への疑念でリスク回避が広がる
28日の香港市場は米株安の流れを引き継ぎ売り優勢の展開か。前日のNY市場でダウ平均は8営業日続落し、ほぼ1カ月ぶりの安値で終えた。8営業日続落は2011年以来、ほぼ5年8カ月ぶり。トランプ米政権が看板政策に掲げていた医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案が撤回に追い込まれたことで、政権の政策実行力に疑念が強まっている。香港市場でも運用リスクを回避する動きが広がると予想する。
中国の金融引き締めへの警戒感もくすぶっている。中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長は博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムで、世界的に長年続いた量的緩和政策は終わりに近づいており、金融政策がこれまでのように緩和に傾くことはないとの見解を示した。また、中国本土での住宅購入規制の強化も伝わり、資産バブルの抑制に向けた当局の強い姿勢が重しとなりそうだ。
もっとも、決算発表が終盤を迎える中、業績を手掛かりとした個別物色が相場を下支えよう。きょうは交通銀行(
03328)、中国農業銀行(
01288)、中国交通建設(
01800)、華電国際電力(
01071)、BYD(
01211)などが決算を発表する。