23日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に反発。終値は前日比0.03%高の24327.70ポイントだった。H株指数は0.29%高の10487.45ポイント。メインボードの売買代金は概算で918億4700万HKドル。
ハンセン指数は前場におおむね高く推移したものの、後場に入って軟調となり、前日終値付近の狭いレンジでもみ合った。前引け後に2016年12月本決算を発表したチャイナ・モバイル(
00941)が後場に下げ幅を広げ、相場全体の重荷だった。純利益は市場予想を上回ったものの、特別配当を実施するとの期待が根強かったことから、失望売りが膨らんだ。前日は1%超下げて引けただけに買い戻しが相場を下支えしたが、米新政権の景気刺激策への期待に支えられた「トランプ相場」には陰りが見え、買い上がる勢いに欠けた。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を米時間23日に控え、米利上げの行方を見極めたいとして積極的な売買を見送るムードも強かった。
業績を手掛かりとする個別銘柄の物色が目立った。チャイナ・モバイルが1銘柄でハンセン指数を58ポイント超押し下げたほか、前日に発表した16年12月期純利益が市場予想を下回ったテンセント(
00700)が売られた。前日に大きく買われた吉利汽車(
00175)が反落。中国政府系不動産企業の中国海外発展(
00688)は続落した。半面、利益水準が市場予想を上回った瑞声科技(
02018)が10.12%高と急伸。長江和記実業(
00001)と長江実業地産(
01113)、華潤置地(
01109)、中国平安保険(
02318)もそろって前日発表の決算を手掛かりに買われた。
H株では、空運の中国国際航空(
00753)と中国東方航空(
00670)の上昇が目立つ。セメント株の中国中材(
01893)、安徽コンチセメント(
00914)が高い。一方、新天緑色能源(
00956)、ウェイチャイ・パワー(
02338)の下げがきつい。