中国IT大手のテンセント（00700）が22日大引け後発表した2016年12月本決算で、純利益は前年同期比43％増の410億9500万元と、ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想の420億1600万元を下回った。対話アプリ「微信（WeChat）」やインスタントメッセンジャー「QQ」などの加入者が拡大した効果で、売上高が48％増の1519億3800万元に上り、業績が拡大した。ただ、粗利益率は55.6％と前年比で3.9ポイント低下。オンライン広告のコスト高が響いた。

　部門別では、主力の付加価値サービスが増収増益。オンラインゲーム収入が25％増の708億4400万元、SNS収入は54％増の369億6600万元と堅調に伸び、部門粗利益が34％増えた。オンライン広告部門では微信やニュース配信アプリのパフォーマンス型広告収入が81％増の157億6500万元と急増したが、動画コンテンツの出費がかさんで部門粗利益率が5.9ポイント低下した。決済サービスやクラウドサービスなどその他部門の売上高は前年同期比3.7倍の171億5800万元に達した。

　微信の月間アクティブ利用者は16年末に8億8930万人となり、前年同月から28％増えた。16年末時点のQQの月間アクティブ利用者は2％増の8億6850万人、有料付加価値サービスの登録者は16.5％増の1億1020万人だった。

　テンセントの株価は日本時間午後3時16分現在、前日比1.69％安の221.40HKドルで推移している。