17日の香港株式市場でハンセン指数は小幅続伸。終値は前日比0.09%高の24309.93ポイントだった。H株指数は0.12%安の10513.52ポイント。メインボードの売買代金は概算で1212億5700万HKドルと前日に続いて大商い。1200億HKドルの大台に乗せるのは2015年8月27日以来。
ただ、ハンセン指数は方向感に欠けた。序盤に前日終値付近でもみ合う場面もあったが、前場はおおむねプラス圏で推移した。後場に入ると本土市場の急落を受けて地合いが悪化。後場半ば以降は前日終値を挟んだ一進一退の展開となり、結局かろうじて小幅高で取引を終えた。イベント通過後の一服感に週末要因も加わり、目先の利益を確定する売りが膨らんだものの、米連邦準備理事会(FRB)が先行きの利上げを急いでいないとの見方が広がる中、資金流出懸念の後退が引き続き相場を支えた。
ハンセン指数構成銘柄では、前日に決算を発表した通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が続伸。クレディ・スイスが設備投資額の削減を評価して目標株価を引き上げたことが材料視された。同業のチャイナ・モバイル(
00941)もつれ高。前日に逆行安のキャセイ・パシフィック(
00293)が反発した。証券会社の強気判断を手掛かりに本土系保険株の中国人寿保険(
02628)が買われたほか、2016年期末配当の実施を発表したマカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、同業の銀河娯楽(
00027)が上昇した。半面、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が10%を超す大幅安。クレディ・スイスが最新リポートで3月前半の乗用車出荷台数の伸び減速を指摘したことが売り材料となったもよう。北京市など一部都市の不動産市場引き締め強化を嫌気し、中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)など不動産株も安い。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、25銘柄が上昇、8銘柄が変わらず、17銘柄が下落した。
H株では、通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)や、医薬品卸売り大手の国薬控股(
01099)が高い。半面、長城汽車(
02333)、広州汽車集団(
02238)など自動車株が軒並み大幅安。鉄鋼のアンガン・スチール(
00347)、アルミ大手の中国アルミ(
02600)も軟調。H株指数を構成する40銘柄のうち、16銘柄が上昇、2銘柄が変わらず、22銘柄が下落した。