16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4日続伸。終値は前日比0.84%高の3268.94ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5505億900万元。
上海総合指数は高く寄り付いた。序盤に上げ幅を広げ、その後は高値圏でのもみ合いが続いた。終値としては昨年12月1日以来、約3カ月半ぶりの高値を更新した。外部環境が良好な中で買いが優勢。米連邦公開市場委員会(FOMC)が今年の利上げ回数を3回とする従来の金利政策見通しを据え置いたことや、オランダ下院選挙で与党が第1党を維持したことが安心感につながった。もっとも、中国人民銀行(中央銀行)がきょう実施した公開市場操作と中期貸出制度(MLF)を通じた金融機関への資金供給で金利を引き上げたことが伝わり、中国の金融引き締めへの警戒感も意識され、一段の上値追いは限られた。
A株市場では、招商証券(
600999)、東方証券(
600958)など証券株が全面高。李克強首相が前日に記者会見で香港市場と中国本土市場の債券相互取引「債券通」の年内導入に言及したのに続き、人民銀が公式ミニグログで具体的なプランを検討中と明らかにしたことが材料視された。運用益改善への期待から中国人寿保険(
601628)など保険株が堅調だったほか、原油先物相場の上昇を背景にシノペック(
600028)など石油株が買われ、相場の上昇を主導。2016年12月本決算を発表した通信の中国聯合網絡通信(
600050)も上げが目立った。半面、銀行株の中国工商銀行(
601398)、中国光大銀行(
601818)、中国建設銀行(
601939)がさえない。長城汽車(
601633)など自動車株や江蘇恒瑞医薬(
600276)など医薬株の一角も軟調だった。
上海B株指数は1.11%高の350.14ポイントと3日ぶり反発、深センB株指数は0.52%高の1153.40ポイントと5営業日続伸した。