15日の香港市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードが強まり相場を圧迫すると予想する。米連邦準備理事会(FRB)が15日までのFOMCで利上げを決めると予想されるなか、市場ではFRBがFOMC後に公表する参加者による金利見通しで、今後の利上げペースの加速を示唆するとの思惑が出ている。香港市場でも結果を見極めたいとして、投資家が積極的な買いを手控える可能性が高い。このほか、連日の原油安も相場の重しとなりそうだ。
ただ、下値を切り下げる動きは限定的か。中国本土の株式市場と香港市場の相互取引制度を通じた香港株の買い越しが続いており、本土からの資金流入が加速するとの期待が投資家心理を支えると予想する。きょう閉幕する中国の全国人民代表大会後の李克強首相の記者会見も注目を集めよう。このほか決算が本格化するなか、業績を手掛かりとする個別物色も引き続き活発になろう。きょうは、チャイナ・ユニコム(
00762)、大唐国際発電(
00991)、雅居楽地産(
03383)などが2016年本決算の発表を予定している。
なお14日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)のほか、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約70ポイント下回る水準で寄り付くことになる。