14日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら3営業日続伸。前場終値は前日比0.05%高の23842.39ポイントだった。H株指数は0.54%高の10314.39ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で408億5000万HKドル。
ハンセン指数は続伸でスタート。中国本土の株式市場(上海および深セン)と香港市場の相互取引制度を通じた香港株の買い越しが前日に2週間ぶりの規模に膨らんだことを受け、本土マネーの流入が加速するとの思惑が投資家心理を改善した。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)やイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控え、買い一巡後は次第に様子見ムードが強まった。指数は中盤以降、前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。一方、日本時間の11時に発表された中国の1−2月経済指標は、鉱工業生産、固定資産投資が市場予想を上回った一方、小売売上高が予想を下回った。
個別では、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土系銀行株や、中国海外発展(
00688)など本土不動産株が続伸し、指数を押し上げた。ペトロチャイナ系のガス会社の昆侖能源(
00135)、石炭株の中国神華能源(
01088)も上昇が目立った。半面、前日にAIAグループ(
01299)の最高経営責任者(CEO)のタッカー氏を次期会長に起用する人事が好感されて大幅高となった欧州金融大手のHSBC(
00005)が反落。AIAグループ(
01299)も朝高後に下げに転じ、相場の重しとなった。前日に高かった自動車メーカーの吉利汽車(
00175)やアップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が利益確定売りに押された。決算発表を控える中国旺旺(
00151)も軟調。