10日のNY株式相場は続伸。注目された米2月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想を上回る強い結果となり、来週のFOMCでの利上げ見通しがさらに強まった。ただ、債券が買い戻され(利回り低下)、ゴールドマン・サックスなどの金融株も利益確定売りに押された。一方、公益や通信などが上昇。原油が続落したが、エネルギー株の下げは小幅にとどまった。ダウ平均は前日比30米ドル安まで下落する場面もあったが、44.79米ドル高(+0.21%)と小幅に上昇。S&P500とナスダック総合も小幅高となり主要3指数はそろって続伸。週間ではダウ平均が0.49%安と5週ぶりに反落。S&P500は0.44%安、ナスダック総合が0.15%安とともに7週ぶりの反落となった。
米2月雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想の20万人増を上回る23.5万人増と強い結果となった。8日のADP全国雇用者数が29.5万人増ときわめて強い数字を示したことでNFPも予想を上回ることが予想されていたが、その通りの結果となった。失業率も前月の4.8%から4.7%に低下し、市場予想通りとなった。ただ、平均時給は市場予想の+0.3%を下回る+0.2%となった。おおむね強い結果となった雇用統計を受けて来週14-15日のFOMCでの利上げ見通しが一段と強まった。CMEグループのFEDウォッチが示す3月利上げ確率は前日の89%から93%に上昇した。早期利上げ観測が一段と強まるなか、米国株は利益確定の動きも強まった。利ざや拡大による収益向上が期待される金融株はゴールドマン・サックスが0.72%安となったほか、JPモルガン・チェース(-0.32%)、バンク・オブ・アメリカ(-0.16%)が軟調だった。個別の動きでは、物言う株主が経営に対する不満を表したゼネラル・エレクトリックが2.09%高となり、ダウ平均採用銘柄のなかで上昇率トップとなった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 20919.01 20940.29 20827.66 20902.98 44.79 0.22
S&P500 2372.52 2376.86 2363.04 2372.60 7.73 0.33
NASDAQ 5867.16 5872.60 5835.44 5861.73 22.92 0.39
CME225先物 19310.00 19530.00 19300.00 19445.00 -25.00 -0.13
FT100 7314.96 7373.00 7314.96 7343.08 28.12 0.38
DAX 12018.48 12067.07 11936.81 11963.18 -15.21 -0.13
為替(ドル/円) 114.95 115.51 114.66 114.76 -0.19 -0.17
WTI先物 49.61 50.11 48.31 48.49 -0.79 -1.60
金(Gold)先物 1200.20 1206.20 1194.50 1201.40 -1.80 -0.15
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。