8日の香港株式市場でハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.43%高の23782.27ポイントだった。H株指数は0.49%高の10280.31ポイント。メインボードの売買代金は概算で689億9500万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、反落してスタート。前場中盤に切り返し、プラス圏でもみ合った。中国の全国人民代表大会が開催中とあって、政策期待の買いが相場を押し上げた。ただ、10日移動平均(大引け時点で23786.32ポイント)を超える水準では上値が重い。米利上げの判断材料となる2月の米雇用統計の発表を10日に控えるほか、中国の2月物価統計があす発表されるだけに、様子見気分が強かった。中国本土相場の下落も投資家心理を悪化させたもよう。セクター別では銀行、保険や不動産、自動車が買われた半面、石油の一角や航空が売られた。
個別では、大型金融銘柄のAIAグループ(
01299)と中国工商銀行(
01398)が上昇して相場を支えた。引き続き利ざや改善を見込む買いが入っているもよう。6日付でハンセン指数構成銘柄となった吉利汽車(
00175)が8%超高と急伸。中国の通信キャリアであるチャイナ・ユニコム(
00762)、中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)と華潤置地(
01109)は続伸した。エネルギー資源株は中国神華能源(
01088)とシノペック(
00386)が上昇した半面、ペトロチャイナ(
00857)とCNOOC(
00883)が下げた。前日高かったキャセイ・パシフィック(
00293)が下落。瑞声科技(
02018)は続落した。
H株では、2017年1−3月期決算が前年同期比21.1−31.7%増益となる見通しを朝方発表した中興通訊(
00763)が高い。中遠海運控股(
01919)はバルチック海運指数の上昇が買い材料。不動産株の広州富力地産(
02777)や万科企業(
02202)、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)、北京汽車(
01958)が堅調だった。一方、鉄道向け電力制御システム大手の株洲中車時代電気(
03898)やセメント株の中国中材(
01893)が軟調だった。