28日の香港市場は軟調な値動きか。前日のNY市場はダウ平均がおよそ30年ぶりの12営業日続伸となったものの、トランプ米大統領の初めての議会演説を控えて上値は重かった。減税やインフラ投資などの経済政策で具体策を示せるかが注目されており、結果を見極めたい様子見気分が香港市場でも強まると予想する。中国ではあす1日に2月製造業購買担当景気指数(PMI)が発表される予定。米中イベントを前にリスク回避の慎重ムードが広がる可能性がある。
ただ、下値は限定的か。中国の全国人民代表大会(全人代)を3月上旬に控え、根強い政策期待が相場を下支えよう。ハンセン指数は前日まで3営業日続落し、心理的節目の24000ポイントを割り込んでいる。値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しの動きも期待できる。個別銘柄の決算や業績見通しを手掛かりとする売買が引き続き活発となろう。27日はハンセン指数構成銘柄の銀河娯楽(
00027)、新鴻基地産(
00016)が2016年12月本決算を発表する。
27日の香港株の米国預託証券(ADR)は、銀行大手のHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、アップル関連株の瑞声科技(
02018)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)が香港終値を下回って引けた。半面、アジア生保のAIAグループ(
01299)、香港不動産株の新世界発展(
00017)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)が香港終値を上回った。