2017-02-23 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】利益確定売りで売り先行も、中国本土資金が相場下支えか
23日の香港市場は売り先行で始まるか。前日のハンセン指数は2015年8月11日以来1年半ぶりの高値圏で引けただけに、利益確定売りが出やすい。22日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、景気が想定通りに推移すれば「かなり早期」の利上げが適切となる可能性が示されており、新興国市場から米国への資金還流が警戒されるだろう。同日のNY市場ではダウ平均が9営業日連続で史上最高値を更新したものの、S&P500とナスダック総合は3日ぶりに小反落した。原油先物相場の下落も関連銘柄の株価を下押しする材料となろう。22日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大手銀のHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国IT大手テンセント(
00700)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)など大型株が香港終値を下回って引けた。
もっとも、下値を売り込む動きは限定的となりそうだ。上海市場が堅調に上昇していることから、割安感が出た香港の重複上場銘柄を中心に中国本土の投資家が買いを入れると予想する。上海・深セン市場と香港市場の相互取引制度を通じた香港株の買越額は22日に急増し、50億元を突破した。決算発表や業績見通しを受けた個別銘柄の物色も相場に影響しそうだ。ハンセン指数構成銘柄の信和置業(
00083)が22日大引け後に2016年12月中間決算を発表。24日にはAIAグループ(
01299)が2016年11月本決算の発表を予定している。