中国の大手自動車・電池メーカー、BYD(
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シンガポール政府は昨年、BYDと組んで電気で走るバスの公道での走行試験を初めて実施した。2020年までに国内を走行する電気自動車を1000台に増やすとともに、住宅地域や主要な工業・商業エリア、中央ビジネス地区などに2000か所の充電スタンドを設置する計画だ。
BYDは2013年、香港で自社の電気自動車45台をタクシーとして走行させたが、その2年後には取り組みが失敗だったことを幹部が認めた。タクシードライバーから充電インフラの不足や充電時間の問題で不評を買ったことが背景。香港の環境保護署は2015年8月、「電気自動車のタクシー事業は香港にはうまくなじまなかった」と失敗を認めた。
BYDの株価は日本時間午後0時5分現在、前日比3.23%高の46.35HKドルで推移している。