週明け20日の香港市場は売り先行で始まるか。米国と中国の長期金利が低下したことで、利ざや拡大による金融機関の収益改善期待が後退しそうだ。先週の相場上昇を主導した銀行株が利益確定売りに押され、ハンセン指数が心理的節目の24000ポイント付近で推移する展開が予想される。中国本土から流入する資金の急減も懸念材料。中国本土の株式市場(上海および深セン)と香港市場の相互取引制度を通じた香港株の買い越し規模は、10−16日は20億HKドルを超えていたが、17日は8500万HKドルへ縮小した。
決算発表の本格化を前に、投資家が売買をひとまず見送る動きもありそうだ。21日にハンセン指数構成銘柄のHSBC(
00005)とハンセン銀行(
00011)が2016年12月本決算を発表。22日に新世界発展(
00017)と信和置業(
00083)が2016年12月中間決算を発表する。
17日の香港株の米国預託証券(ADR)は、金融株のHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)が香港終値を下回った半面、通信株のチャイナ・モバイル(
00941)、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)は上回って引けた。同日のNY市場は、ダウ平均が小幅に7日続伸。ただ、20日までの3連休を控えた持ち高調整の売りが出て、中盤までは軟調な展開だった。