15日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比1.23%高の23994.87ポイントだった。H株指数は1.77%高の10436.04ポイント。メインボードの売買代金は概算で1110億3500万HKドルに上り、昨年11月9日以来、3カ月ぶりに1000億HKドルの大台に乗せた。
ハンセン指数は反発でスタート。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が今年前半の追加利上げに積極的な姿勢を示したことに対し、市場では米景気の改善に対する自信を反映していると前向きに受け止め、リスクオンの動きが広がった。指数は次第に上げ幅を広げ、心理的節目の24000ポイントを上抜いた。ただ、急ピッチな上昇に対する警戒感から高値圏では伸び悩み、終盤は同水準を挟んで一進一退の展開。結局、節目をわずかながら下回って引けたものの、昨年9月9日以来、5カ月ぶりの高値を付けた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)など本土系銀行株が大きく買われ、指数の上昇をけん引した。米株高など外部環境の改善に加え、中国の2017年1月融資増加額が予想に届かなかったものの、2兆元を超える規模に膨らんだことや、モルガン・スタンレーが最新リポートで本土系銀行に強気見通しを示したことが買いを誘ったもよう。欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も高い。半面、婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)、香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が逆行安。前日に高かったマカオカジノの銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)が利益確定売りに押された。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、37銘柄が上昇、13銘柄が下落した。
H株では、中国原発最大手の中国広核電力(
01816)、原発設備の上海電気集団(
02727)が大幅高。政府系メディアの「人民日報」が当局幹部の発言として、中国が原子力発電産業の発展を一層重視すると伝えたことが材料視された。半面、ビールメーカーの青島ビール(
00168)、不動産大手の万科企業(
02202)、自動車のBYD(
01211)がさえない。ハンセン指数を構成する40銘柄のうち、24銘柄が上昇、2銘柄が変わらず、14銘柄が下落した。