14日の香港市場は上値の重い展開か。前日のNY市場はトランプ米大統領による減税などの景気刺激策の進展や米金融規制の緩和が前倒しされるとの期待からダウ平均が3日続伸し、連日で過去最高値を更新。本土市場も根強い政策期待を背景にこのところは総じて堅調に推移している。良好な外部環境が続いているものの、香港市場では前日までにハンセン指数が4営業日続伸で約4カ月ぶりの高値圏にあり、目先の利益を確定する売りが重しになりそうだ。
中国本土でほぼ寄り付きと同時に2017年1月消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される。市場予想はCPIが前年同期比で2.4%、PPIが同6.5%の上昇。数字が上振れた場合はインフレ圧力を警戒する中国当局の金融引き締めへの懸念が意識されることを予想する。イベントを無事通過しても、15日までに中国の1月マネーサプライなど金融統計が発表されるほか、米国ではイエレン連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を14−15日に控えており、様子見ムードが広がる可能性がある。
13日の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)、チャイナ・モバイル(
00941)が香港終値を上回った半面、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)や石炭株の中国神華能源(
01088)、香港系銀行のハンセン銀行(
00011)、東亜銀行(
00023)が下回って引けた。