10日前場の香港株式市場でハンセン指数は3日続伸。前場終値は前日比0.55%高の23655.28ポイントだった。H株指数は0.94%高の10170.38ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で471億2200万HKドル。前日の前引け時点(571億1400万HKドル)を下回ったものの、依然として高い水準を保っている。
ハンセン指数は高く寄り付いた。前日のNY市場で米トランプ政権による減税政策への期待が高まり、ダウ平均が2週間ぶりに過去最高を更新した。香港市場でもこの流れを引き継ぎ買いが先行。序盤は23700ポイント台に乗せる場面もあったが、その後は高値警戒感から上げ幅をやや縮め、プラス圏でもみ合った。良好な外部環境に加え、今週半ばから売買代金が顕著に膨らんだことから、中国本土からの資金流入が加速しているとの見方が広がり、地合いを改善した。日本時間の正午0時に発表された2017年1月の中国貿易統計は輸出、輸入ともに市場予想を上回ったことも買い安心感につながった。前場終値は昨年10月11日以来、約4カ月ぶりの高値水準。
個別では、前日に軟調だった欧州金融大手のHSBC(
00005)が1.5%を超す上げとなり、指数を押し上げた。NY市場で原油先物が大幅上昇したことを受け、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)が買い戻されて大幅高。中国銀行(
03988)、中国平安保険(
02318)、中国交通建設(
01800)など本土系の金融、インフラ建設株もしっかり。半面、前日大幅高だった婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)、本土不動産株の華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)が利益確定売りに押された。