8日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅続落。前場終値は前日比0.09%安の23310.29ポイントだった。H株指数は0.03%安の9843.56ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で406億6300万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、序盤は下げ幅を広げた。中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した1月末の外貨準備高が約6年ぶりに3兆米ドルの大台を割り込み、海外への資金流出に歯止めがかかっていない様子が浮き彫りになった格好で、資金流出加速への警戒感から売りが先行。ただ、下値支持線とみなされている10日移動平均(7日大引け時点で23194.44ポイント)付近では下げ渋った。中盤以降は本土系不動産セクターが上げ足を速め、これにけん引される形で指数は前引けにかけて下げ幅を縮小した。
個別では、時価総額上位のAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)、チャイナ・モバイル(
00941)、中国建設銀行(
00939)や、石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が売られ、相場の重しとなった。マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が大幅続落。資金流出の抑制に向けた中国当局の規制強化を警戒する売りが膨らんだ。半面、本土不動産の中国海外発展(
00688)が7%近い、華潤置地(
01109)が5%を超す上昇。モルガン・スタンレーが業界全体のバリュエーションが低水準にとどまっているなどとして、セクター投資判断を「アトラクティブ」に上方修正したことが材料視されたもよう。また、UBSの強気判断を手掛かりにペトロチャイナ系ガス会社の昆侖能源も高い。前日まで3営業日続伸の中国人寿保険(
02628)は朝安後、上昇に転じた。