7日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.07%安の23331.57ポイントだった。H株指数は0.06%高の9846.06ポイント。メインボードの売買代金は概算で687億2500万HKドル。
ハンセン指数は前日の欧米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた。売り一巡後はプラス圏に切り返したが、買いの勢いが続かず、中盤以降はおおむねマイナス圏でもみ合った。前日終値付近で上値の重さが目立つ一方、下値も限られた。米トランプ政権の政策不透明感や、フランス大統領選を巡る欧州の政治リスクの高まりなど、外部環境の悪化が買いを控える動きにつながった。中国の金融引き締めに対する警戒感も重し。中国人民銀行(中央銀行)が春節(旧正月)連休明けにリバースレポ(売り戻し条件付き債券購入)金利、常備貸出制度(SLF)金利を引き上げたことに加え、きょうまでの3営業日連続で公開市場操作(オペ)を見送った。リバースレポの償還期間到来に伴い、今週は短期市場から合わせて2700億元を吸収している。
ハンセン指数構成銘柄では、原油安を背景に石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)が売られた。テンセント(
00700)、チャイナ・モバイル(
00941)、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)など主力株も総じて軟調。マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)が続落した。最高財務責任者(CFO)が就任からわずか4カ月で辞任したとの報道が引き続き嫌気されているもよう。半面、証券会社の強気判断を手掛かりにアップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が大幅高。中国の年金資金がまもなく株式市場に流入するとの観測などから前日に買われた中国人寿保険(
02628)など本土系保険株が続伸した。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、27銘柄が上昇、5銘柄が変わらず、18銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算の速報値が31%増益と発表した自動車メーカーの長城汽車(
02333)が安い。海通証券(
06837)、広発証券(
01776)など証券の一角もさえない。鉄道車両メーカーの中国中車(
01766)と傘下の株洲中車時代電気(
03898)が続落した。半面、前日のNY市場で金先物相場が直近3カ月の高値を付けたことを受け、産金銘柄の招金鉱業(
01818)が大幅高。鉄鋼銘柄の馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)が反発。ビール大手の青島ビール(
00168)が続伸した。H株指数を構成する40銘柄のうち、20銘柄が上昇、5銘柄が変わらず、15銘柄が下落した。