3日の香港株式市場でハンセン指数は4営業日続落。終値は前日比0.24%安の23129.21ポイントだった。H株指数は0.13%安の9683.23ポイント。メインボードの売買代金は概算で583億2900万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いた後、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。序盤は下げ足を速める展開だったが、心理的節目の23000ポイント付近では下げ渋った。値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しが入り、指数は次第に下げ幅を縮小した。中国人民銀行(中央銀行)による連休明けの公開市場操作でリバースレポ(売り戻し条件付き債券購入)の落札金利が上昇したほか、臨時の資金調節手段として利用されている常備貸出制度(SLF、償還期間1−3カ月)金利も引き上げられたことを受け、中国本土当局の金融引き締めに対する警戒感で売りが先行したが、連休を挟んで指数が前日まで3営業日続落しただけに安値拾いを狙った買いが相場を支えた。もっとも、米利上げの先行きの判断材料となる1月の米雇用統計の発表を控え、様子見ムードも漂った。
個別では、個別では、HSBC(
00005)、テンセント(
00700)、チャイナ・モバイル(
00941)、AIAグループ(
01299)など時価総額上位の主力株が総じて軟調。中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)や東亜銀行(
00023)、中銀香港(
02388)など銀行株が安い。連休前に物色されていた台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)は3日続落。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、石炭株の中国神華能源(
01088)も下げが目立った。半面、金利上昇を手掛かりに運用収益改善への期待から中国人寿保険(
02628)など本土保険株の一角が買われた。カオカジノ銘柄のサンズ・チャイナ(
01928)が反発。婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)、乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)、長江グループ系公益事業者の長江インフラ(
01038)も逆行高を演じた。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、19銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、27銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算の業績予想を赤字継続に下方修正した油管・石油掘削機メーカーの山東墨龍石油機械(
00568)は14%に近い下落。大手発電設備メーカーの東方電気(
01072)、鉄鋼のアンガン・スチール(
00347)、馬鞍山鋼鉄(
00323)も安い。半面、証券会社の強気判断を手掛かりに医薬卸売り大手の国薬控股(
01099)が大幅高。長城汽車(
02333)、北京汽車(
01958)など自動車の一角も高い。金鉱株の招金鉱業(
01818)、紫金鉱業集団(
02899)が3日続伸した。H株指数を構成する40銘柄のうち、14銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、22銘柄が下落した。