世界最大手の資源商社グレンコア(
00805)は2日大引け後、2016年の生産統計を発表した。銅生産量(自社保有資源分、以下同じ)は前年比5%減の142万5800トンとなった。南米で品質が向上し生産量が増えたものの、アフリカの一部鉱山の操業を停止した影響を穴埋めしきれなかった。
亜鉛生産量は24%減の109万4100トンに落ち込んだ。2015年10月に発表したオーストラリアとペルーでの減産が響いた。一方ニッケル生産量は前年にカナダ・サドベリー鉱山で大規模な定期補修を実施した反動で、20%増の11万5100トンに達した。
エネルギー資源部門では、石炭生産量が南アフリカのオプティマム炭鉱から出資を引き揚げた影響で5%減の1億2490万トン。石油生産量(権益ベース)は既存油田の枯渇に伴い29%減の750万バレルに縮小した。
2017年の生産目標は次の通り。◇銅135万5000トン(±2万5000トン)、◇亜鉛119万トン(±2万5000トン)、◇鉛30万トン(±1万トン)、◇ニッケル12万トン(±4000トン)、◇フェロクロム165万トン(±2万5000トン)、◇石炭1億3500万トン(±300万トン)。
グレンコアは2日に株式取引を停止していたが、3日の現地時間午前9時に取引を再開した。