週明け23日の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら3営業日ぶりに反発。終値は前日比0.06%高の22898.52ポイントだった。H株指数は0.11%高の9726.82ポイント。メインボードの売買代金は概算で590億9300万HKドル。
ハンセン指数は高く始まったものの、前引けにかけて急速に上げ幅を縮めて前日終値付近でもみ合い。結局、10日移動平均(大引け時点で22893.84ポイント)をかろうじて上回る水準で終えた。トランプ米大統領が掲げる米国第一主義の下でインフレが進行し、米ドル高につながるとの見方から、新興国から米国への資金還流に対する警戒感が強かった。序盤は自律反発狙いの買いが先行し、前週末に割り込んでいた心理的節目の23000ポイントを上回る場面があったが、勢いは続かなかった。セクター別では、銀行やカジノが買われた半面、通信や石油の一角が売られた。
個別では、中国4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)やアジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)、香港地場銀行のハンセン銀行(
00011)が上昇して相場を支えた。前週末に安かった港湾大手の招商局港口(
00144)や乳飲料メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は反発した。半面、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)とペトロチャイナ(
00857)、携帯通信最大手のチャイナ・モバイル(
00941)が軟調。香港の大手商社リー&フン(
00494)、香港コングロマリットの太古A(
00019)が安い。
H株では、広東粤運交通(
03399)が後場に急伸。A株の新規株式公開(IPO)を検討中と前引け後に発表し、材料視された。鉱業株の洛陽モリブデン(
03993)と新疆新キン鉱業(
03833)、セメント株の中国建材(
03323)と中国中材(
01893)も高い。一方、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)、BYD(
01211)、北京汽車(
01958)がそろって下落した。