20日前場の香港株式市場でハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.62%安の22907.86ポイントだった。H株指数は0.59%安の9734.38ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で301億1200万HKドル。
ハンセン指数心理的節目の23000ポイントを割り込んでスタート。序盤に下げ幅を広げた後、22900ポイント付近の狭いレンジでもみ合った。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が利上げベースの加速を示唆したことに続き、次期米財務長官の発言で新政権による米ドル高けん制への警戒が薄らぎ、米ドル高や米金利上昇を背景とする新興国からの資金流出懸念が改めて意識され、投資心理を悪化させた。米大統領就任式を翌日に控え、持ち高調整や利益確定の売りも重し。日本時間の午前11時に発表された中国の2016年10−12月期GPD(国内総生産)伸び率が6.8%と市場予想の6.7%を上回り、2014年4−6月以降で初めて伸びが加速したが、相場への影響は限られた。
個別では、時価総額上位のHSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、本土系の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)など主力株が総じて売られ、相場を押し下げた。2017年の生産目標を2016年実績以下の水準に設定した石油メジャーのCNOOC(
00883)が2%を超す下落。自社株買いを材料に買われていた香港系不動産の長江実業地産(
01113)が利食い売りに押され、続落した。半面、ガス大手の昆侖能源(
00135)が逆行高。前日に大幅続落した香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が反発。長江和記実業(
00001)など香港地場系銘柄の一角もしっかり。