19日前場の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比0.59%安の22961.99ポイントだった。H株指数は0.50%安の9753.36ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で303億9400万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いた直後に下げに転じ、次第に下げ幅を拡大。前日回復していた心理的節目の23000ポイントを割り込み、前場の安値圏で引けた。前日終値は2016年11月1日以来2カ月半ぶりの高値だっただけに、幅広いセクターで利益確定売りが先行した。いったん和らいでいた新興国からの資金流出懸念が再浮上し、投資家心理が悪化。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が18日の講演で利上げペースの加速を示唆したことを受けた米長期金利の上昇と、主要通貨に対する米ドルの強さを示すドルインデックスの反発が嫌気された。原油先物相場の反落も関連銘柄の売り材料となった。
個別では、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、中国IT大手のテンセント(
00700)が売られて相場の下落を主導。エネルギー資源株のシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、中国神華能源(
01088)がそろって続落した。前日に業務改革計画を発表したキャセイ・パシフィック(
00293)は4.8%安と大幅に続落。2位株主である中国国際航空(
00753)が出資比率を引き上げるとの観測を否定したと伝わった。