中国建設銀行(
00939)の王洪章会長は、債権を貸出先の株式に振り替えるデット・エクイティ・スワップ(DES)を中国の金融機関に広げるための委員会を設置する必要性を指摘した。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が18日伝えた。
同会長は、「一部企業の負債構造は非常に複雑」と指摘した。DESの導入で新たな課題が生まれているとして、「今後は借り手の事業に深く関与していかなければならない。借り手の事業が好転しないと数年後に再び困難な状況に陥る。融資をする側が株主になると、会社運営のノウハウ獲得が必要になる」としている。同行は既に1000億元以上のDESに関与しているが、様々な法律上の問題や政策の不透明さに直面している。
中国の銀行は金融機関以外の企業に対する債権から転換した株式を直接保有することを認められておらず、現状では銀行本体の中に資産管理部門を設置できない。そのため、DESを専門に行う新会社を設立しなければならない。中国建設銀行は既に120億元の資本金で資産管理会社を創設し、現在国の承認を待っている状況だ。
中国建設銀行の株価は日本時間午後4時21分現在、前日比1.21%高の5.86HKドルで推移している。