16日の香港市場は軟調な展開か。中国本土相場は力強い上昇の勢いに欠ける上、米市場ではダウ平均が20000米ドルの大台超えを目前に足踏みが続く。香港市場でも23000ポイントが上値抵抗として意識され、積極的な買いは見送られると予想する。また、13日のNY市場で原油先物が3日ぶりに反落しており、関連銘柄の売り材料となろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、金融株のHSBC(
00005)や中国建設銀行(
00939)、中国人寿保険(
02628)が香港終値を下回った一方、時価総額が大きいテンセント(
00700)やAIAグループ(
01299)は上回って引けた。
もっとも、下値は堅いと予想する。中国でのインフレ期待の台頭を背景に資源株が買われ、一定の下支えとなりそうだ。中国国家統計局が10日発表した2016年12月の生産者物価指数の前年同月比上昇率は5.5%と、市場予想の4.6%を上回った。トランプ次期米政権のインフラ投資などにより資源需要が高まるとの期待から国際商品相場が持ち直している上、人民元の対米ドル相場の下落で輸入物価が押し上げられた。