12日の香港市場でハンセン指数は6営業日ぶりに反落。終値は前日比0.46%安の22829.02ポイントだった。H株指数は0.11%安の9723.05ポイント。メインボードの売買代金は概算で632億5300万HKドル。
ハンセン指数は、前日終値付近の小動きで始まり、前場中盤から次第に下げ幅を拡大。序盤に前日の欧米株高や原油相場の反発を好感する買いが入ったものの、一巡後は利益を確定する売りに押された。前日は5営業日続伸して100日移動平均(22909.27ポイント)を上抜けて2カ月半ぶりの高値で引けていたこともあって、心理的節目の23000ポイントに迫る水準では高値警戒感が強まった。前引けで高かった上海総合指数が下げに転じると、ハンセン指数も後場に一段安となり、一時は下落率が0.8%に達した。セクター別では、カジノやエネルギー資源、通信が下げた半面、IT機器関連が買われた。
個別では、前日まで5連騰していたテンセント(
00700)が下げ、相場の重荷だった。前日には取引時間中として2016年11月11日以来の高値を付けていた。香港不動産大手の長江実業地産(
01113)や、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)も反落した。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)は続落。一方、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)や不動産株の新鴻基地産(
00016)、中国海外発展(
00688)が買われ、一定の下支えとなった。前日安かったレノボグループ(
00992)は2.20%高と反発。同社の2016年10−12月期のパソコン出荷数が7四半期ぶりに前年同期を上回った(米調査会社IDC調べ)。
H株では、鉄鋼株のアンガン・スチール(
00347)と馬鞍山鋼鉄(
00323)や、非鉄金属株の中国アルミ(
02600)、新疆新キン鉱業(
03833)、洛陽モリブデン(
03993)の下げが目立つ。半面、石油化学メーカーの中海石油化学(
03983)とシノペック上海石化(
00338)、中国の国有軍需大手傘下の中船防務(
00317)、アビチャイナ(
02357)、中航国際控股(
00161)が高い。