米ガートナーが11日発表した2016年第4四半期(10−12月)の世界のパソコン出荷数(速報値)は、前年同期比3.7%減の7261万台だった。4半期ベースで9期連続の減少となった。2016年通期の出荷数は前年比6.2%減の2億6972万台。5年連続で前年を下回り、2007年並みの水準に縮小した。ガートナー主任アナリストの北川美佳子氏は2016年10−12月期もパソコン市場の不振が続いたことについて「パソコン購買行動が根本から変化しており、ホリデーシーズンの売れ行きが総じて弱含みだった」と述べた。パソコン市場が停滞している原因は実質的な市場成長をもたらす技術進歩の不足であり、一部の熱心なパソコンユーザーだけでは市場全体の成長は支えられないとした。
企業別の2016年10−12月出荷数では、レノボグループ(
00992)が前年同期比1.6%増の1578万台となり、首位を維持。市場シェアは前年同期の20.6%から21.7%へ上昇した。2位はHP(市場シェア20.4%)、3位はデル(14.8%)、同率4位がエイスースとアップル(ともに7.5%)、6位はエイサーグループ(6.9%)の順だった。 6社のうち、出荷数が前年割れだったのは台湾メーカーのエイスースとエイサーグループ。
2016年通期では、レノボグループ(
00992)の出荷数は5589万台と、前年比で2.4%減少した。上位6社のうち、前年比で出荷数を伸ばしたのは3位のデル(市場シェア14.6%)のみ。2位のHP(19.4%)、4位のエイスース(7.6%)、5位のアップル(6.9%)、6位のエイサーグループ(6.8%)の出荷数は軒並み減少した。
レノボグループの株価は日本時間午後4時27分現在、前日比2.00%高の5.10HKドルで推移している。